底地の相続税評価とは?評価の仕組みと節税対策
底地の相続税評価とは?
1. 底地とは?
底地とは、地権者(地主)が他者に貸し出し、借地権が設定された土地を指します。
地権者は土地の所有権を持つものの、借地人が利用権を持っているため、自由に土地を使うことができません。
このような状況にある土地は、通常の自用地とは異なる「底地」として評価され、相続税評価額も特別な計算方法で決定されます。
2. なぜ底地の相続税評価が重要なのか?
底地の評価額が低く抑えられることは相続税負担の軽減につながるため、資産継承において非常に重要です。
しかし、評価額が低いために流動性が低く、借地人との権利関係が複雑化するケースも少なくありません。
評価額が相続税の負担額に大きく影響するため、相続計画においては底地の評価方法とその内容を理解することが必須です。
底地の相続税評価方法
1. 自用地としての評価額と借地権割合
底地の相続税評価額を計算するには、「自用地としての評価額」から「借地権の評価額」を差し引く方法が一般的です。
具体的には以下のような計算式で求められます。
底地の相続税評価額 = 自用地としての評価額 ×(1 - 借地権割合)
ここで使用する「自用地としての評価額」は、路線価や評価倍率表に基づき、土地を自由に利用できる前提で評価される額です。
2. 借地権割合とは?
借地権割合は、土地の価値のうち借地人が持つ権利の割合を示します。
この割合は地域や地目によって異なり、国税庁の路線価図や評価倍率表で確認可能です。
多くのエリアでは借地権割合が50%~80%程度とされていますが、都市部の商業地などではこれが80%近くに達することもあります。
3. 相続税評価の計算例
具体的な計算例で見ていきましょう。
計算例
- 自用地としての評価額:6,000万円
- 借地権割合:70%
計算
底地の相続税評価額 = 6,000万円 ×(1-0.7)
= 6,000万円 × 0.3
= 1,800万円
この場合、底地の相続税評価額は1,800万円となり、借地権のついていない土地(更地)の評価額6,000万円に比べて大幅に低くなります。
底地の評価方法の種類と特徴
1. 路線価方式による評価
相続税評価額の決定には、国税庁の路線価を用いることが一般的です。
路線価は、相続税や贈与税の基準となる土地価格を示しており、全国の主要道路に設定されています。
路線価を元に自用地としての評価額が決まり、そこから借地権割合を差し引くことで底地の評価額が決まります。
2. 固定資産税評価額による評価
一部の地域では、路線価が設定されていないため、固定資産税評価額を基準に相続税評価額を決定することもあります。
固定資産税評価額を元に倍率をかける「評価倍率表」を参照することで、土地の評価額を求める方法です。
路線価方式に比べると評価額が低く出ることが多い傾向にあります。
3. 不動産鑑定士による評価
底地の相続税評価をより精緻に行うためには、不動産鑑定士に依頼する方法も有効です。
不動産鑑定士は、実際の取引相場や土地の利用状況、借地契約の内容を考慮した上で、より現実に即した評価額を算出します。
特に相続税が高額になる土地では、不動産鑑定士による評価を取り入れることが節税に役立ちます。
底地の相続税評価を下げる方法と節税対策
1. 小規模宅地等の特例を利用する
底地の相続税評価額を低く抑える方法として、最も有効なのが「小規模宅地等の特例」です。
この特例を適用することで、底地の評価額を最大で50%減額することが可能です。
- 対象面積:200㎡までの底地が対象
- 適用条件:相続後も賃貸を継続すること
この特例を利用することで、相続税の負担を大幅に軽減できるため、相続時の計画には欠かせません。
2. 不動産鑑定士による適正評価
底地は一般的な評価方法である路線価評価を用いるケースが多いですが、契約内容や地域特性によっては不動産鑑定士の意見を取り入れることで、実際の取引相場に近い評価額が算出され、結果として評価額が抑えられることもあります。
3. 生前贈与での相続税対策
底地を相続する前に、生前贈与を利用して負担を分散させることも節税に役立ちます。
贈与税の非課税枠を活用し、毎年少しずつ資産を移転することで、相続時の税負担を軽減することが可能です。
4. 借地権者への底地売却
相続前に借地権者へ底地を売却する方法も有効です。底地は借地権者にとっても魅力的な資産となり得るため、相場に基づいて売却することで一部の相続税対策となります。
また、借地権者が底地を購入すると土地の使用制限が解消されるため、両者にとってメリットのある取引が成立する可能性が高いです。
相続における底地のリスクと注意点
1. 地代の滞納リスク
相続した底地で発生する収益は、借地人から支払われる地代収入が基本となります。
しかし、地代が滞納されるリスクがあり、滞納時の対処や地代改定に手間がかかることもあるため、地代収入の不安定さには注意が必要です。
2. 売却が難しい
底地の売却は更地に比べて難しい面があります。
一般的に借地権が設定されているため、売却価格が制約されるほか、買い手が限られる点にも留意しましょう。
底地を買い取ってくれるのは、基本的に借地権者か専門の底地買取業者となります。
3. 相続後に発生するトラブルの可能性
底地の相続には権利関係が絡むため、遺産分割の際にトラブルが発生する可能性もあります。
特に複数の相続人が底地を共有した場合、賃貸契約の更新や地代収入の分配などで意見が合わず、対立が生じるケースが考えられます。
よくあるQ&A
Q1. 底地の相続税評価額をもっと低くする方法はありますか?
A:不動産鑑定士に依頼して正確な評価額を出してもらうことで、より実態に即した評価額が算出され、結果的に評価額が低くなる場合もあります。また、小規模宅地等の特例を適用することも有効な手段です。
Q2. 相続後に底地を売却することは可能でしょうか?
A:可能です。底地は通常、借地権者に売却する方法が一般的です。
借地権者が買い取らない場合は、専門の底地買取業者に相談することも選択肢となります。
Q3. 底地を相続する際のデメリットは何ですか?
A:底地は土地を自由に利用できない点が最大のデメリットです。
地代収入を得られる一方で、地代が滞納されるリスクや、売却が難しいという面もあります。
Q4. 底地の相続時に節税効果を高める方法は?
A:小規模宅地等の特例や不動産鑑定士の適正評価を活用するほか、底地を早期に借地権者へ売却することで節税効果が得られます。
まとめ
底地の相続税評価は、評価額の低減が税負担の軽減に直結する重要なポイントです。
底地の相続には特有のリスクや注意点が伴うため、事前に評価方法や節税対策を理解しておくことが大切です。
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