はじめに
再建築不可物件とは、建築基準法の規制により、現存する建物の建て替えが認められていない物件のことを指します。
このような物件は売却が難しく、所有し続けることによるリスクも少なくありません。
長期間放置したままにすると、建物の老朽化が進み、固定資産税や維持管理の負担が増大するだけでなく、空き家問題として行政から指導を受ける可能性もあります。
そのため、再建築不可物件の「最後」をどう迎えるかを考えることは、所有者にとって重要な課題です。
本記事では、再建築不可物件の「最後」に考えられる選択肢と、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
再建築不可物件の「最後」に向けた選択肢
再建築不可物件の所有者が考えられる選択肢として、主に以下の3つが挙げられます。
①売却する(専門の買取業者・隣地所有者・個人投資家に売る)
②活用する(賃貸や事業用途、土地利用を検討する)
③解体して更地にする(固定資産税の増額リスクを考慮する)
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
1. 売却する場合の選択肢と注意点
再建築不可物件を売却することは、多くの所有者にとって最も負担を軽減できる選択肢です。
ただし、通常の不動産市場では買い手が付きにくいため、売却先の選定が重要になります。
(1) 再建築不可物件専門の買取業者に売却する
専門の買取業者は、再建築不可物件を活用するノウハウを持っているため、スムーズに売却が進みやすいのが特徴です。
ただし、相場よりも安く買取されるケースが多いため、複数の業者に査定を依頼し、比較検討することが重要です。
(2) 隣地所有者に売却する
隣接する土地の所有者にとっては、再建築不可物件を購入することで敷地を拡張できる可能性があり、高値で売却できることもあります。
(3) 個人投資家に売却する
再建築不可物件は、安く購入できることから、一部の個人投資家にとっては魅力的な物件となることもあります。
2. 活用する場合の選択肢
売却が難しい場合、再建築不可物件を賃貸や事業用に活用する方法も検討できます。
(1) 居住用賃貸として貸し出す
建物の状態が良ければ、賃貸物件として貸し出すことが可能です。
ただし、建物が老朽化している場合は、一定のリフォーム費用が必要となるため、収支のバランスを考えることが大切です。
(2) 事業用途として活用する
店舗や倉庫、シェアオフィスとして活用することも選択肢の一つです。
特に、立地が良い場合は、小規模な事業用途としての賃貸が可能なケースもあります。
(3) 駐車場やトランクルームとして活用する
更地にできない場合でも、駐車場やトランクルームとして活用することで、安定した収益を得ることができます。
3. 解体して更地にする
再建築不可物件を解体して更地にすることで、敷地を有効活用する可能性が生まれます。
ただし、固定資産税が増額されるリスクがあるため、事前にシミュレーションを行うことが重要です。
再建築不可物件の処分方法と具体例
再建築不可物件を手放す場合、そのまま放置しておくのは危険です。老朽化が進めば、行政からの指導を受ける可能性があり、管理コストもかかり続けます。そのため、売却や活用を早めに検討することが重要です。
ここでは、具体的な処分方法と成功事例を紹介しながら、再建築不可物件を最適な形で手放す方法を解説していきます。
1. 再建築不可物件の売却成功事例
事例①:隣地所有者に売却し、高値で手放せたケース
東京都内で築50年以上の木造住宅を所有していたAさんは、老朽化が進み、賃貸にも出せない状態。
通常の不動産市場では買い手が見つからず困っていましたが、隣地の所有者が敷地を広げる目的で購入を希望。
結果として、市場相場よりも10%高い価格で売却。
事例②:買取業者を活用し、即現金化できたケース
神奈川県で再建築不可物件を相続したBさんは、遠方に住んでいたため、管理が難しい状況。
一般の不動産会社では買い手がつかなかったものの、再建築不可物件の買取専門業者に相談したところ、1週間で売却が決定。
市場価格よりやや低めの価格でしたが、早期に現金化。
事例③:更地にして駐車場に転用し、安定収入を得たケース
大阪市内で築40年の再建築不可物件を所有していたCさんは、建物の老朽化が進み、賃貸運用が難しくなっていた。
売却も検討しましたが、適正な価格での売却が難しかったため、更地にして月極駐車場として運営することを決断。
結果として、安定した賃料収入を得た。
2. 再建築不可物件の売却までの流れ
ステップ①:売却の方針を決める
まず、自分が所有している物件をどうしたいのかを明確にすることが重要です。
「できるだけ早く売却したい」「できるだけ高値で売りたい」「活用できる方法を探したい」など、目的を決めましょう。
ステップ②:物件の査定を依頼する
再建築不可物件の査定は、通常の不動産と異なります。
一般的な不動産会社では適切な評価がされないことが多いため、再建築不可物件の買取を専門とする業者に査定を依頼することをおすすめします。
ステップ③:売却先を決める
査定額を比較し、最適な売却先を選びます。隣地所有者、不動産投資家、買取専門業者など、選択肢はいくつかあります。
どこに売却するのが最も良いのかを慎重に検討しましょう。
ステップ④:売却契約を締結する
売却先が決まったら、契約を締結し、引き渡し手続きを進めます。
買取業者を利用する場合は、スムーズに進むことが多いですが、個人間売買では契約条件をしっかりと確認することが大切です。
再建築不可物件の買取業者を選ぶ際のポイント
① 買取実績が豊富な業者を選ぶ
再建築不可物件の買取には専門的な知識が必要です。
買取実績が豊富な業者を選ぶことで、スムーズな売却が可能になります。
② 複数の業者に査定を依頼する
1社だけでなく、複数の業者に査定を依頼し、適正な価格で売却できるかを確認しましょう。
買取価格は業者によって大きく異なることがあります。
③ 売却までのスピードを確認する
早く現金化したい場合は、売却手続きのスピードも重要なポイントです。
業者によっては、最短1週間で売却できる場合もあります。
④ 契約条件をしっかり確認する
手数料や契約内容をしっかり確認し、不明点は事前に業者に相談しておきましょう。
再建築不可物件売却の具体的な交渉テクニック
再建築不可物件の売却を成功させるには、適切な交渉を行うことが重要です。
特に、価格交渉や売却先の選定においては、事前の準備が成約率を大きく左右します。
ここでは、再建築不可物件を売却する際に役立つ交渉テクニックについて詳しく解説します。
1. 隣地所有者との交渉を有利に進める方法
再建築不可物件は、隣地所有者にとっては土地を拡張する貴重なチャンスです。
そのため、隣地所有者との交渉は、高値で売却できる可能性があるため、最初に検討すべき選択肢の一つです。
まず、隣地所有者に売却を持ちかける前に、物件の価値を正確に把握しておくことが重要です。
公示地価や路線価を調査し、再建築不可物件の市場価格を理解した上で交渉を進めましょう。
また、隣地所有者がどのような意図で土地を拡張したいのかを事前にリサーチしておくことも、交渉を有利に進めるポイントです。
例えば、「この土地を購入すれば再建築が可能になる」「駐車場や倉庫として活用できる」といった具体的なメリットを提示することで、購入の意欲を高めることができます。
加えて、価格交渉を行う際には、まずは高めの価格を提示し、段階的に調整していくことで、より良い条件で売却することが可能です。
最初から低い価格を提示すると、交渉の余地がなくなってしまうため注意が必要です。
2. 買取業者との交渉ポイントと成功事例
買取業者に売却する場合、交渉次第で提示される価格が変わることがあります。
買取業者は基本的に再建築不可物件を転売や活用することを目的としているため、どのように利用するかを考慮しながら査定額を提示してきます。
そのため、売却を成功させるためには、業者側の視点を理解し、交渉を有利に進めることが大切です。
まず、複数の買取業者に査定を依頼し、相場を把握することが基本です。
一社だけの査定では適正価格を見極めることが難しく、安値で売却してしまうリスクが高くなります。
そのため、3社以上の業者に見積もりを依頼し、比較検討を行うのが望ましいです。
また、交渉の際には「他社の査定額と比較して検討している」と伝えることで、より高い価格を引き出せる可能性があります。
業者によっては、「すぐに契約してもらえるなら価格を上げる」というケースもあるため、売却のタイミングをうまく調整することも重要です。
例えば、ある物件の所有者が最初に査定を受けた際、業者から提示された価格は500万円でした。
しかし、他の業者と交渉を進めた結果、最終的には550万円での売却が決まりました。
このように、交渉次第で数十万円単位の価格差が生じることもあります。
さらに、買取業者を選ぶ際には、契約内容もしっかりと確認する必要があります。
契約後に追加の費用が発生しないか、売却後のトラブルが起こらないかなど、細かい点までチェックすることで、安心して取引を進めることができます。
3. 再建築不可物件の活用を検討する場合の選択肢
売却だけでなく、再建築不可物件を活用することで、継続的な収益を得るという選択肢もあります。
特に、長期間にわたって安定した収入を得たい場合には、物件の賃貸や土地活用を検討するのが有効です。
① 賃貸として運用する場合
再建築不可物件を賃貸住宅として活用する方法もあります。
ただし、建物が老朽化している場合は、一定のリフォームが必要になるため、コストと収益のバランスを慎重に検討することが重要です。
例えば、築50年以上の物件でも、最低限のリフォームを施せば、低コストで賃貸に出すことが可能です。
また、外国人労働者向けのシェアハウスとして活用する事例もあり、立地やターゲット次第では十分な需要が見込めます。
② 事業用として活用する場合
再建築不可物件は、倉庫や作業場、トランクルームなど、事業用としての活用が可能なケースもあります。
特に、駅や幹線道路に近い物件であれば、事業者にとっても魅力的な物件となり得るため、地元の企業や個人事業主に貸し出すという方法も考えられます。
③ 駐車場やコインパーキングとして活用する場合
更地にして駐車場に転用することで、安定した収益を得ることが可能です。
都市部では駐車場の需要が高いため、月極駐車場や時間貸し駐車場として活用することで、継続的な収入を確保できます。
④ 農地や家庭菜園用地として活用する場合
郊外の再建築不可物件であれば、農地や家庭菜園としての活用も一つの方法です。
近年、都市部でも小規模な農園が人気を集めており、貸し農園として運営することで収益を得ることも可能です。
再建築不可物件の売却を成功させるためのポイント
再建築不可物件を売却する際に成功するためのポイントは、以下の点を押さえることです。
・売却の目的を明確にする(できるだけ早く売りたいのか、高値で売りたいのか)
・複数の業者に査定を依頼し、適正価格を把握する
・隣地所有者との交渉を試みる(高値で売れる可能性がある)
・買取業者との交渉で価格を引き上げる工夫をする
・契約内容を細かく確認し、トラブルを避ける
・活用方法を検討し、長期的な収益化も視野に入れる
再建築不可物件は、一般の不動産と比べて売却が難しい物件ではありますが、適切な戦略を取ることで、より有利な条件での売却や活用が可能となります。
所有している再建築不可物件をどうするかお悩みの方は、早めに専門家に相談し、最適な選択肢を見つけることが重要です。
再建築不可物件の「最後」に関するよくあるQ&A
Q1. 再建築不可物件はそのまま放置しても問題ないですか?
A:放置すると、老朽化による倒壊リスクや、行政からの指導を受ける可能性があります。
また、固定資産税や維持管理費がかかり続けるため、早めに対策を講じることが重要です。
Q2. 再建築不可物件を売却する際の注意点は?
A:売却する場合は、買取業者や隣地所有者への売却を検討し、相場よりも大幅に安くならないように慎重に交渉することが大切です。
また、売却前に物件の権利関係を整理し、スムーズに取引できるように準備しておくことも重要です。
Q3. 再建築不可物件を活用するにはどのような方法がありますか?
A:活用方法としては、賃貸物件として貸し出す、駐車場やトランクルームとして活用する、事業用途として貸し出すなどの方法があります。
それぞれの方法に応じて、必要なリフォームや運営コストを検討することが重要です。
まとめ
再建築不可物件の「最後」を迎えるにあたり、売却・活用・解体の選択肢を慎重に検討することが重要です。
売却を検討している場合
・買取業者や隣地所有者への売却を検討
・複数の業者に査定を依頼し、適正な価格を確認
・売却までのスピードや契約条件を確認
活用を検討している場合
・賃貸物件としての運用
・事業用(倉庫・駐車場など)としての活用
・リフォームして付加価値をつける
解体を検討している場合
・更地にすることで、新たな用途で活用できる
・固定資産税の増額リスクを考慮する
もし、再建築不可物件の処分や活用にお困りの方は、専門業者に相談することをおすすめします。
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